登山の危険あれこれ。初心者だって知っておいた方がいいこと!!
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登山はただ楽しいものではなく、危険も伴います。
日帰りだから大丈夫、低山だから大丈夫というわけではありません。
嵐の後で道が荒れていたり、思いがけない動物や虫に遭遇してしまうことも有ります。
だからといって、登山は危険だから止めましょうということではなく、あらかじめどんな危険があるのかを知って、前もって対策をしておきましょうという事です。
自分は大丈夫だと思わないでください。
痛い目に遭った多くの人がそう思っていました。
目次
恐ろしい「熊出没注意!」の危険
どこの山へ行ってもたいてい「熊出没注意!」の看板を見かけます。
実際に遭遇したことのない人には、なかなか現実に熊がいると実感がわかないものです。
ちなみに、当サイト管理人おかめは山で熊には遭ったことは有りません。
ですが、知人で遭ったことが有るという人は結構います。
熊に遭わない対策としては、まずはこちらの存在を知らせることが大事です。
熊鈴やホイッスル、ラジオなどで音をだして歩きます。
熊も人間が怖いので、人間の気配を感じたら自ら好んでは出てこないといわれています。
熊が出そうで人があまりいない場所では熊鈴を鳴らしているだけでも安心感があります。
また、登山道で熊の糞らしきものが落ちていたり、足跡をみつけたら、まだ近くに熊がいる可能性があるので引き換えすようにしましょう。
それでも熊に遭ってしまった時には、状況にもよりますが、いきなり熊に背中を向けて逃げてはいけません。
背中を向けて逃げると、熊は本能的に追いかけてしまうので、とても危険です。
熊に遭わないためにどういった対策方法が有るのか、また遭ってしまった時にどういった行動をとるのがベストなのか、知識として持っておくだけで万が一の時の生死にかかわってくるかもしれません。
★熊の対策についてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事へ
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山にはたくさんいる「虫」による危険
山といえば虫はつきものです。
蚊にさされて痒くてしょうがないくらいならまだ良いですが、虫の中にはとても危険なものもいます。
蜂は基本は人間を襲いませんが、手ではらったりすると、攻撃されたと勘違いして襲ってきてしまうことがあります。
蜂の場合はとにかくそ~っと静かに遠ざかることです。
蜂に刺されると、人によってはアナフィラキシー(全身アレルギー反応)を起こし十分から数時間で死に至る可能性も有ります。
特に以前蜂に刺されたことの有る人の方が危険で、その場合はエピペンという自己注射キットを持参した方が安心です。
その他に怖い虫としては、マダニなども恐ろしいです。
やぶの中を通ったりすると、知らず知らずのうちに体にくっついていて、血を吸われているなんてことも。
これは、感染症のリスクも有るし、死亡することが有るので、万が一刺されてしまったら病院へ行きましょう。
おかめの知り合いでは、マダニに刺されたというのは聞いたこと有りませんが、正体不明の虫に刺された人はいました。
その時には、毒をすぐに吸いだす「ポイズンリムーバー」によって大事にならずにすみましたが、もしもポイズンリムーバーを持っていなかったら、どうなっていたかはわかりません。
ポイズンリムーバーはネットで購入出来ます。
救急用品として常にいれておくと安心です。
それから、山によってはヒルがいる山も有ります。
(ヒルは虫という分類ではないかもしれませんが。)
生死にかかわることはないと思いますが、血を吸うので気持ちが悪いです。
万が一ヒルに引っ付かれて血を吸われてしまったら、虫除けスプレーやハッカ油、アルコールや塩などをかけることで簡単に取ることが出来ます。
登山をやるなら、虫による被害の対策はとても重要です。
★登山で遭遇する虫についてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事へ
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高山に行く時の「高山病」による危険
標高の高い山へ行くと高山病の危険が有ります。
一般的には高度2500m以上で起こると言われています。
症状としては、頭が痛い、吐き気がする、めまいふらつきがする、食欲がないなどで、熱中症と症状がとても似ています。
一気に症状が出るわけではなく、徐々に具合が悪くなっていきます。
熱中症との見分けは難しいですが、高度の高い場所でこのような症状になった時は高山病も疑いつつ対処をするようにしましょう。
なるべく高山病にならないようにするには、少しづつ高度を上げていくことと、酸素をしっかり体に取り入れるように口をすぼめてゆっくり息を吐くようにすると良いです。
それでも症状がでてしまったら、水分補給をし、深呼吸をして安静にしましょう。
初心者でも登る人の多い富士山なんかでは高山病になる人はとても多いです。
対処をしても症状が悪化するようなら標高を下げるしかありません。
★高山病についてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事へ
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特に夏には気を付けるべき「熱中症、脱水症状」の危険
山の上は平地に比べて涼しいとはいえ、日光を遮るものがない場所では日差しを思いっきり浴びてしまいます。
そして、体を動かして大量に汗をかいて熱中症や脱水症状の危険があります。
症状は高山病と同じような症状です。
おかめは、実際に脱水症状に近い状態になったことが有ります。
頭が痛くなり、体は動かず、その状態になってからでは水を飲んでも飲んでも回復せずふらふらしながらなんとか下山しました。
下山してからも吐き気がして食欲はなくなりただただつらかったです。
熱中症や脱水症状は、下手をすると命にもかかわってくるので充分気を付ける必要があります。
女性は特にトイレに行きたくなるのが心配で水分をとるのを少な目にしてしまう人がいますが、それは良くありません。
ただ水を飲むのではなく、登山では大量の汗をかくので、 塩分(ナトリウム)とカリウムなどの電解質の摂取が重要です。
もし熱中症と思われたら、わきの下、首、足の付け根などを冷やしましょう。
コールドスプレーが有るとすぐに冷やせるので暑い季節には便利です。
また、シャツを水でぬらしてからうちわであおぐのも効果的です。
(冷水をかけるのは逆効果なのでやめましょう)
★登山中の熱中症状についてもっと詳しく知りたい方はこちらのページへ
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山での怖い「低体温症」による危険
登山で特に気をつけなければならないのが低体温症です。
山の天気は変わりやすく、突然雨に降られてしまうということが頻繁に起こります。
レインウェアを持参するのは登山では常識ですが、初心者はその辺の感覚が甘く、天気予報から単純に想像して大丈夫とレインウェアを持たずに山へ行ってしまいがちです。
また、乾き辛い下着を着ていると汗がなかなか乾かずに冷えてしまって、体をひやしてしまうことも有ります。
山の上は温度が低い上、長い時間衣服が濡れた状態でいると低体温症の危険がでてきます。
さらに風の強い日だと、体感温度はさらに下がり、非常に危険な状態になります。
有名なトムラウシ山の大量遭難はまさにその低体温症による事故です。
天気予報をしっかりチェックすることや、体が冷えない工夫をして(防寒着を持参するとか速乾性のある下着を着るなど)低体温症にならない対策を必ずしていきましょう。
★低体温症についてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事へ
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天気急変による「雷」による危険
雷警報が出ている時には山には絶対に行かないのはもちろんです。
ですが、山の天気を予測するのはとても難しいですので、そんなつもりなくても山で雷に遭ってしまうことも有るかもしれません。
そんな万が一の時、どういった場所が危ないのか。どういった体勢でいるのが一番危険が少ないのか。
NHKのTV番組「日本三百名山全山人力踏破」の田中陽希さんも山で雷に遭ってすぐ近くに落ちて、恐ろしい体験をされていましたね。
登山のベテランですら、気を付けていても雷に遭ってしまうことが有るわけです。
そのくらい山の天気は変わりやすく読みづらいということです。
怪しい雲を見かけたら少しでも早く安全な場所をみつけましょう。
最短で30分で雷が落ちてもおかしくない状況になります。
雷は高いところだったり突起物に落ちやすいですので、稜線や山頂部にいたら危険ですのですぐに下方へ移動しましょう。
また、木の側、軒下、テント、あずまやも実は危険な場所です。
そういった場所はさけできるだけ低い姿勢で地面との接地面を出来るだけ小さくして退避しましょう。
山小屋や避難小屋が有れば中に避難しましょう。
自分は大丈夫と思わずに、もしかして万が一雷に遭ってしまったら、そんな時どうすればいいのか知っておきましょう。
知識が有るのと無いのとでは、命が助かるか助からないかにかかわってきます。
★山での雷についてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事へ
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思いがけない「怪我」による危険
登山へ行く時、怪我なんてまさかしないだろうと思いがちです。
ですが、山では天候によって木がなぎ倒されていたり、道が歩き辛くなっていたりする場合があります。
前日の天候のせいで足元がぬかるんでいるなんてことも有ります。
そんなところを歩いていると、考えもしない場所で足を滑らせてしまったりします。
変な転び方をして足を捻挫してしまったりしたら、その先の行程がどれだけ大変か想像するのは難しくないでしょう。
万が一のために保険証を持参するのはもちろんです。
また万が一怪我をして時間がかかった場合にも備えて登山計画の時間に余裕を持つのももちろんです。
その他、怪我した場合に備えて、救急セットも必ず持参しましょう。
骨折や捻挫などの応急対策としては、新聞紙を持参しておくと福木の代用として使えます。
< 例えば足首の固定方法>
❶新聞紙を7~8㎝ほどの幅の棒状に折ります。
それを痛む方の足に図のように当てます。
❷足首部分から包帯を巻き始めて新聞紙を固定していきます。
❸足の甲を通り土踏まずの部分も包帯を巻きます。
❹もう一度足首に戻り包帯を巻き再び足の甲と八の字に何度か巻けば完成です。
※手首でも同じように固定出来ます。
サムスプリント(万能福木)を持参しても良いですが、荷物になるので、新聞紙の方がおすすめです。
新聞紙は常に持参しておくと他にも色々な用途につかえ便利です。
膝が痛くなりやすい人はサポーターなどを持参すると安心です。
★登山に持参する救急セット(ファーストエイド)について詳しく知りたい方はこちらのページへ
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想像したくない「道迷い」による危険
これもとても怖いですが、道を間違えるわけないと思っていても、気づくとどうも違うところを歩いているなんてことが起こります。
ベテランですらそんなことが起こります。
霧や台風などによっても道標や登山道がわかりづらくなってしまっていることが有るからです。
地図は登山には必須ですが、おかめは紙の地図と携帯などのGPSのある地図両方持参することをおすすめします。
GPS機能のある地図なら現在地を確認しながら進めます。
ただ、携帯の電池がなくなってしまったり、携帯を水の中に落としてしまったり、崖の下に落としてしまうなんていう事態になっても紙の地図が有ればなんとかなるからです。
山の中で道に迷ったと気づいた時には、そのまま進まずに道を引き返して確実なところまで戻るのがベストです。
どうしても時間的に下山できないなら、ビバークするか救助要請するしか有りません。
おかめの知り合いでも実際に道がわからなくなり、山の中でビバークした人がいます。
その人は、ベテランでビバークの準備もしっかりあったので大事にはならずに済みましたが、そうでない初心者がこういった事態になった時、パニックになります。
一人でなかったとしても、山の中で一晩過ごすというのはどれだけ怖いことでしょう。
初心者だとなかなかビバークまで想定するのは難しいかもしれませんが、むしろ初心者の方が道を間違えたり思わぬミスをしがちですので、ビバークの備えはしておく必要が有ります。
★登山のビバークについてもっと詳しく知りたい方はこちらのページへ
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甘く考えがちな「女性一人登山」もしくは「一人登山」の危険
グループで登山に行く人達もいますが、一人で登山する人も多いです。
この一人登山も、人がたくさんいる人気の山ならそれほど危険も少ないですが、人があまりいない山だと危険が増えてきます。
もしも滑落してしまったりして怪我をしてしまったら、一人でなんとかしなければいけません。
ちょうど人が通れば助けてくれるかもしれませんが、通る場所とは限りません。
一人でどうしようもなければ救助を要請しなければいけません。
でももし、救助要請するための携帯を滑落の時に崖の下に落としてしまったら、連絡できなくなってしまいます。
女性の場合、もし女性を狙う怪しい人がいたら、人の少ない山だと襲われる危険も有ります。
実際におかめの知り合いも、山で知らない人に追いかけられ怖い経験をした人がいます。(幸い何事もなかったのですが。)
山で大声を出しても、人の少ない山だと気づいて貰えないことも多いです。
女性は特にそういった危険も必ず頭に入れておきましょう。
登山は体力を使うので「ハンガーノック」になる危険
登山はとても体力を消耗します。
ですので、食料をこまめにとりエネルギーを入れる必要が有ります。
普段はあまり想像できないかもしれませんが、エネルギー切れになるとびっくりするぐらい体が動かなくなります。
荷物を軽くしたいがために食べ物を少なくするというのはとても危険なことです。
もしもの時のためにむしろ多めに持参した方がよいです。
また、山頂でガスを使ってご飯を食べるつもりがガスが付かなくて食べられなくなったなんてことにならないよう、ガスの量を確認しておいたり、高所で火が点かない時のためにライターを持参したり、そのまま食べれるものも持参するなどしましょう。
★山の上で食べるおやつ(行動食)についてもっと詳しく知りたい方はこちらのページへ
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突然の「ソール剥がれなどの装備損傷」
これが意外と起こりがちなことで、「ソール剥がれ」というのはおかめ自身も経験がありますし、おかめと一緒にいった仲間がなったことも数回あります。
おかめがソール剥がれになってしまった時は、出発前に靴の点検をして大丈夫だったのにもかかわらずなりました。
かなりの急な道があるような山でこんなことになると、本当に大変です。
そうなる前にソールを張り替えるか、新しい靴にするかがベストですが、必ずしもそれが出来るとは限りません。
そんな時の応急処置を知っていればなんとかなります。
ちなみにおかめは最近は補修テープを持参するようにしています。
万が一靴底がぺろーんとなってしまったら、テープでぐるぐる巻いて対処します。
ただし、靴全面に巻いてしまうとすべりやすくなってしまうので気を付けましょう。
★登山のソールが剝れてしまった時の応急処置についてもっと詳しく知りたい方はこちらのページへ
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まとめ
この他にも吹雪で周りがみえなくなってしまうホワイトアウトや、強風、へびなど様々な危険の可能性が有ります。
風は、実際の気温よりも体感温度が下がるので、登山に行く上では結構重要な情報です。
心配ばかりしていても仕方がありませんが、出来うる対処方法や備えはしておきたいものです。
登山はただ楽しいだけとは限らない、様々な危険が有るということを肝に銘じておきましょう。