山好きに贈る、山岳小説と山に関する本のおすすめは?女子向け本も。
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山に関する本は読んだこと有りますか?
私は友人に薦められて初めて山岳小説を読みましたが、途中で止められなくなるほど引き込まれてしまいました。
実際に自分が登山をしているから、情景が浮かびやすいというのも有るのかもしれません。
それからは、山に関する本を色んなジャンルから探しています。
フィクション、ノンフィクション、エッセイなど様々な種類の山の本が有りますが、それぞれに面白いおすすめの本が有ります。
自分ではできない登山の世界を体験できたり、登山の怖さを感じたり、登山のすばらしさを再確認できたりします。
色々なジャンルの山の本のおすすめをご紹介致します。
目次
人気の山岳小説と登山に関するおすすめの本!
国内の作家さんのおすすめの本
ノンフィクション
「深夜特急」の作者として有名な沢木耕太郎が、日本を代表する登山家 山野井泰史・妙子(やまのいやすし・たえこ)夫妻による ヒマラヤ・ギャチュンカンの北壁への登攀の記録を書いたもの。
あたかもその場にいたかのような、迫力ある描写。
普通の平和な登山をするものにとっては、こんな厳しい登山をする人が存在するのかと驚かされる。
私が読んだ初めての山の本です。友人から貸してもらって一気に読みました。
それから、山の本にはまりました。
「青春を山に賭けて」(文春文庫) 植村直己日本の登山家、冒険家として有名な植村直己。
若かりし日に無一文で日本を脱出してヨーロッパに渡りアルバイトをしながら、山に登る。
1970年にはエベレスト日本人初登頂、続いてマッキンリー(現・デナリ)に登頂し、ついに世界で初めて五大陸最高峰のすべてに登頂を果たす。
その後も次々と過酷な事に挑戦していく桁外れな放浪記。
偉大なる人です。
ちなみに私は、結構長いこと植村直己は女性だと思っていました…。
「垂直の記憶」 (ヤマケイ文庫) 山野井泰史沢木耕太郎著の「凍」のモデルである山野井泰史がヒマラヤの難峰ギャチュン・カンに単独登頂後、下降中嵐につかまり、妻・妙子とともに決死の脱出を試みて奇跡的に生還した自伝 。
びっくりするのは、こんなに壮絶な経験をした後でも、この人達は山に向かってしまうということ。
登山をするものとしては、その人物そのものが興味深いです。
「みんな山が大好きだった」(中公文庫) 山際 淳司危険とわかりつつも山に登り命を落としていった男たちを紹介していく本。
なかなか理解はしがたいけど、でも興味わいてしまうアルピニスト達。
生と死について色々考えさせられる本です。
「定本 黒部の山賊アルプスの怪」(ヤマケイ文庫) 伊藤 正一終戦直後、北アルプス最奥の地、黒部周辺には山賊と称される人達が実際にいたという。
長く山小屋(三俣山荘、雲ノ平山荘、水晶小屋、湯俣山荘)の経営に携わってきた 著者伊藤正一は、その山賊と称された人たちと出会う。
著書とその山賊とのやり取り出来事をつづった不思議だけど実話の本。
読み始めると話にとても引き込まれます。
一時はある山小屋でしか買えない本でしたが、最近復刻し再度人気を博しています。
「新編 単独行」(ヤマケイ文庫) 加藤 文太郎国内高峰の冬期登山が一般的ではなかった時代に、厳冬期の北アルプスをたった一人で何度も踏破してしまったという加藤文太郎。
この加藤文太郎を題材にした本で有名なのが「孤高の人」ですが、この「単独行」は加藤文太郎本人の手記です。
この本「新編 単独行」は、遺稿集『単独行』を編集し直して、詳しい解説を付け加えられ新編として再び本になったものです。
より読みやすくなっています。
山岳小説
「神々の山嶺」(集英社文庫) 夢枕 獏『小説すばる』で1994年7月から1997年6月号まで連載され、1997年8月に集英社より上下巻が刊行されました。そしてのちに文庫化されたものです。
ある登山家が、前人未到のエベレスト南西壁冬期無酸素単独登頂に挑む姿を描いた物語です。
その後、この小説が原作で 『ビジネスジャンプ』 に漫画が連載されました。
ミステリー小説
「灰色の北壁」(講談社文庫) 真保 裕一「 黒部の羆」「灰色の北壁」「雪の慰霊碑」 という3つの作品からなっています。
どれも、緊迫感のある迫力のある作品です。
短編集といってもそれぞれ、それなりの長さのある作品です。
「琴乃木山荘の不思議事件簿」(山と渓谷社) 大倉 嵩裕標高2200mにあるという架空の山小屋が舞台のミステリー。
その山小屋でアルバイトとして働く棚木絵里が中心となって、そこで起こる事件の真相に挑む物語です。
「山岳迷宮 山のミステリー傑作選」 (光文社文庫)戦前から平成までの8人の作家さんの山岳ミステリー短編集です。
色々な方の山岳ミステリーが読めるので面白いです。
雪山のお話が多い印象です。
登山とミステリー好きにおすすめです。
海外の作家さんのおすすめの本
「北壁の死闘」(創元推理文庫) (創元ノヴェルズ) ボブ・ラングレー日本冒険小説協会大賞受賞した作品です。
アイガーの北壁を登頂中の二人のクライマーが奇妙な遺体を発見することから始まります。
大賞と受賞しただけあって、読み始めると止まらなくなる傑作中の傑作。
「帰れない山」(新潮クレスト・ブックス) パオロコニエッティアルプスの名峰モンテ・ローザの麓にある村が舞台です。
山と命と友情の物語で、静かで穏やかな作品です。
イタリア文学界最高の賞であるストレーガ賞を受賞し、三十カ国以上で翻訳された感動の名作です。
「新田次郎」の本
長野県上諏訪生れ、昭和後期の小説家です。
気象台勤務の経験を生かし、山を舞台にした作品で人気を博しました。
山岳小説と言えば新田次郎と言っても過言ではありません。
新田次郎の作品で映像化された作品はいくつかあります。
この小説を原案とした漫画も出版されています。
前出の登山家加藤文太郎の愛と孤独の青春物語です。
「銀嶺の人」 上・下 (新潮文庫) 新田 次郎女性では世界で初めてマッターホルン北壁完登を成しとげた二人の実在人物をモデルに描かれた作品です。
モデルは、女性として初めてヨーロッパアルプス3大北壁登頂を成し遂げた今井通子さんと、もう一人の女性登山家の若山美子さんの二人。
女性でこんなことが出来てしまう人達がいるんだとただただ関心してしまいます。
ちなみに若山美子さんは、新婚旅行代わりのマッターホルン登山で、ご主人と共に滑落して亡くなったんだそうです。 衝撃です。
「八甲田山 死の彷徨」(新潮社) 新田 次郎世界山岳史上最大とも言われる犠牲者が発生した、青森県八甲田山における山岳遭難事故を題材に新田次郎が執筆した山岳小説です。
実際の事故は、訓練への参加者210名中の199名が死亡したというから、考えただけでも恐ろしい。
いったいなんでそんなことに!と気になる方は是非読んでみて欲しいです。
「笹本稜平」の本
山や海を題材とする作品が多い日本の小説家。
山岳小説も数多く出版していてファンも多いです。
リアルな描写に定評が有ります。
主人公は、以前世界第二の高峰ヒマラヤへの登頂間近に恋人を失ってしまいます。
数年間は山に登ることが出来なかった主人公が、4年後に再びそのヒマラヤへ向かうことになります。
劇的なラストが待つ感動の物語です。
「人はなぜ山に登るのか」考えたことが有る方はぜひ1度は読んでいただきたい本です。
「春を背負って」(文藝春秋) 笹本 稜平サラリーマンとして働いていた主人公が脱サラをして、父親の山小屋を引き継ぎ奮闘する物語です。
2014年6月には映画化されました。
ほんわかした気持ちになれる本です。
女子に読んでもらいたい山に関するおすすめの本
代表作「告白」で有名な湊かなえの本。
作者自身が実際に登ったことの有る山が舞台で、悩みをかかえた女性達が主人公の物語。
NHKでドラマ化もされました。
3人の女性が登山をしながら、それぞれの悩みと向き合い考え人生の選択をしていくというお話。
なんかわかる~って思いながら読んでしまいます。
「山小屋ガールの癒されない日々」(平凡社) 吉玉 サキ北アルプスの山小屋で10年働いたという作者が、山小屋のあれこれをすみずみまで語るエッセイ集です。
スタッフの人間関係から恋愛まで、非日常をつづっています。
山小屋でのお仕事って楽しそうってイメージだったけど。。。
色々有るんだな。
「八月の六日間」(角川文庫) 北村 薫仕事や恋愛にちょっと疲れた40歳目前の女子編集者が、山登りをすることで少しづつ元気を取り戻していく物語。
同じような境遇の女子には特に共感が持てる内容です。
誰にでも悩みの1つや2つは有るもの。
読んだ後、山に癒されに行きたくなります。
「あれを食べに、この山に行ってきました!」(平凡社) 鈴木 みき登山系の漫画家の鈴木みきさんによるコミックエッセイです。
山小屋で食べるご飯とお酒にまつわるお話です。
女性は特に、山に登るのでも何かそういったお愉しみを求める人が多いのではないかと思ったので、女性におすすめしてます。
鈴木みきさんの本では他にも
「ひとり登山へようこそ」-女子のための登山入門
なんかも面白いです。
女子のためと言っているとおり女性におすすめの1冊です。
その他山に関するおすすめの本
その他には、登山といえばやはり遭難についての本は、自分を引き締めるためにも読んでおくといいですね。
登山はとても危険を伴うのだということを改めてしっかり認識するというか。
トムラウシ山遭難はなぜ起きたのか (ヤマケイ文庫)羽根田治 ・ 飯田肇・金田正樹・山本正嘉
2009年7月16日北海道のトムラウシ山で15人のツアー登山パーティのうち8人もの人が死亡してしまうという夏山登山史上最悪の遭難事故が起きました。
もちろんツアーガイドの責任も大きいですが、参加者の登山に対する意識はどうだったのかなどニュースだけでは知りえない部分を知ることができます。
登山をやるものとしては、日ごろの山を登ることへの危機管理について改めて考えさせられます。
ドキュメント生還―山岳遭難からの救出 (ヤマケイ文庫) 羽根田治実際に遭難から生還した8つのケースを、どういう経緯でそうなってどうやって救助されたのかまで、遭難者本人へのインタビューも交えて解説している本です。
自分が万が一遭難してしまった時、読んでおくと大きく違うと思います。
山でバテないテクニック(ヤマケイ山学選書) 羽根田 治登山をする上でとてもためになる本です。
自分でも冒してしまいそうなちょっとした登山でのミスなどがたくさんでてくるので、とても参考になります。
やっぱり山をなめてはいけないと改めて思います。
山小屋で暮らす主人による笑い、涙、感動の実話集。
34話も有り読み応えがあって面白いです。
まとめ
山に関する本を色んなジャンルからご紹介しました。
次に読む本はこの中から見つかりましか?
登山をする人も、登山をしない人もどちらも楽しめる本ばかりです。
少しでも興味を持った本がありましたら、是非一度は読んでみてください!!
★登山をやる上で役に立つような本を読みたい!という方はこちらのページでご紹介しています。
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